最近の母はただただしんどい様子で意識が朦朧とする中で時々譫言のように「父ちゃん」とか少し覚醒した時には「水ちょうだい」というのでその都度対応するような日々が続いています。
前日の記事で貼り薬が処方されたと書きましたがフェントスという貼り薬です。
説明欄にはこうあります。
非オピオイド鎮痛剤及び弱オピオイド鎮痛剤で治療困難な下記における鎮痛(ただし、慢性疼痛は他のオピオイド鎮痛剤から切り替えて使用する場合に限る。)
○中等度から高度の疼痛を伴う各種がん
○中等度から高度の慢性疼痛
用法及び用量
成人
通常、成人に対し胸部、腹部、上腕部、大腿部等に貼付し、1日(約24時間)毎に貼り替えて使用する。
初回貼付用量は本剤貼付前のオピオイド鎮痛剤の治療有無により、下記のとおり選択する。
その後の貼付用量は患者の症状や状態により適宜増減する。
<がん疼痛>
本剤貼付前にオピオイド鎮痛剤を使用していない場合、0.5mgより開始する。
他のオピオイド鎮痛剤から本剤に切り替えて使用する場合、本剤貼付前に使用していたオピオイド鎮痛剤の用法及び用量を勘案して、0.5mg、1mg、2mg、4mg、6mgのいずれかの用量を選択する。
とあります。
いわゆる麻薬です。
麻薬か‥まあ、そうだよな、ここまで痛みで苦しんでいるならどういう手を使っても安楽な状態で過ごしてほしい。
素直にそう思います。
散々色んな高齢者、疾患がある高齢者を観てきました。
今振り返ってもご利用者さんに何かあった際には他業種と連携をとってある程度冷静に総合的に判断できたと思いますが、家族となると正直冷静に色々なことを受け入れられません。
安楽な状態というのはがんによる痛みが出ている時点で難しいのかなとか痛みをコントロールしている時に呼吸が止まったらどうするんだとか‥
本当にさまざまな思いが交錯します。
がんはお別れの時間を与えられた病気と言われることがありますが、急遽お別れが来るのとどちらが良いのかと考えることがあります。
どちらにせよ良いなんてことはないのは前提として、元気でいるのが当たり前だと思っていた人が生きない亡くなったとしたら。もっと会っておけば良かった、もっと話しておけば良かった。
という後悔が生まれそうなものです。
がんでも同じように思うかもしれませんが、がんの場合は容赦無くやれていたことができなくなっていく、徐々に苦しんでいく姿を見ることになる。今それを感じています。
ただ、この機会でなければ仕事を休んで母のケアにあたろうとなんて思いませんでしたし、母への恩返しとして母の「家にいたい。」という希望を叶えようとも思わなかったと思います。
今の段階で母は声掛けに反応はありますがもう意識が朦朧としていてなかなか意思疎通が取れません。
ですがこれからもその時が来るまで毎日訪問診療と訪問看護が来てくれますので家族とその方々と共に母に寄り添っていこうと思います。
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